スペースシャトル「チャレンジャー」墜落の真相

先日BSで海外ドキュメンタリー「検証 チャレンジャー爆発事故」を観た。

1986年1月28日に打ち上げられたスペースシャトル・チャレンジャー号は、打ち上げ後数分で燃料タンクが爆発、乗員全員が死亡した。
この事故のニュース速報、よく憶えている。

番組は再現ドラマを交えて、初の民間人宇宙飛行士の中学校教諭クリスタ・マコーリフさん、事故がおきる危険性を訴えながらも聞き入れられなかった燃料タンクメーカーの担当者などを中心に物語が進んでいく。
クリスタ・マコーリフさんは一般公募の一万数千人のなかから選ばれた。そうそうたる経歴を誇る応募者の中からごく普通の教師が選ばれた理由の一つには、スペースシャトルによる宇宙飛行がもう特別な人たちのものではないということをアピールしたいNASAの思惑があった。
しかしシャトル運用の実態は、複雑極まるシステムのあちこちに問題を抱えて、その対応にスタッフが追われるという綱渡りの状態であった。さらに、当時は過密な打ち上げスケジュールに追われており、安全性よりもスケジュールをこなすことに重きがおかれていた。

マコーリフさんらが搭乗するチャレンジャー号の打ち上げは1月。フロリダはかなりの低温となっていた。
外部燃料タンクを製作していたメーカーの担当者は、固体燃料ロケットのつなぎ目のシール部分に問題があることを把握していた。
つなぎ目には、「O(オー)リング」と呼ばれるゴムの輪がはめ込まれており、それが繋ぎ目を密閉して、燃焼ガスが外部に噴出すのを防ぐ構造になっていた。
だが、外気が低温になると、ゴムの弾性が失われ、機能を果たさない恐れがあった。
この担当者はこの気温で打ち上げは危険だと、打ち上げ前の検討会議で再三訴えたのだが、聞き入れられなかったのだ。
当時シャトルは様々な問題を抱えており、Oリングの問題も数多い問題点のひとつとして、特に重要視されなかった。

結局担当者の懸念は現実となった。
打ち上げ後数分で、外部燃料タンクのつなぎ目から燃焼ガスが漏れ出し、それが中央の液体燃料タンクに穴をあけ、シャトルは大爆発を起こした。

この番組では特に触れられなかったが、日系人パイロットのエリソン・オニヅカ氏も搭乗していた。

※高温の燃焼ガスをなぜゴムで出来ているOリングで防ぐことができるのか。実はRX-7などでおなじみのロータリーエンジンのシールにもOリングが使われている。エンジン内は燃焼の為大変な高温になるが、ゴム製のOリングは溶けたりはしないそうだ。
f0011272_19252778.jpg

[PR]
by waldo_pepper | 2006-07-07 19:24 | TV番組の感想
<< 鳥肌が立ちました スポーツカー不振 >>