仲間外れ

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昨夜見た夢

会社帰り、友人達の飲み会に付き合うことになった。

仕事でクタクタだし気が進まなかったが、高校時代から会社員時代までの友人達が集まるので、付き合うことにした。

会場は家とは正反対の千葉県郊外だという。

千葉の外れから家までは2時間以上かかる。憂鬱だ。一次会で早々に退散しよう。

僕らは京成に乗ってどんどん校外へ向かう。

数十分走っただろうか。とある駅で降りた。

こじんまりとした駅前ビルの中は、20時を前に閉店寸前のいくつかの専門店、ケーキでおなじみの不二家と、名の知れた居酒屋チェーンが肩寄せ合うように並んでいる。

駅前ロータリーに周辺はいくつか無機質なビルが建っているが、まだ開発途上なのか空き地も目立つ。いかにも郊外ベッドタウンの駅という佇まいだ。

・・・・・

ロータリーをうろうろして、ふと振り返ると、今まで居た友人達の姿が見えない。

僕は駅ビルの中に急いで戻った。

ここにも友人達の気配はない。

電車が到着して、疲れたサラリーマン達がぞろぞろと改札から出てくる。

僕はその人並みをかき分けながらつま先立ちして目をこらす。

見知らぬ土地で突然ひとりぼっちになり、不安がこみ上げてくる。

もうどこかの店に入ったのかも知れない。僕は構内にあるいくつかの店を覗いてみることにした。

不二屋のガラスの外側から中を覗いてみたが、知り合いの顔は見えない。

その奥の居酒屋だろうか。

赤いネオンが光る隣の居酒屋に入ってみた。

中は薄暗く、入り組んでいて狭い。

座席は満席で、わいわいと盛り上がっている。

知り合いの顔を確認しようと目をこらすが、奥の方まで見ることが出来ない。

店員に怪訝そうな顔をされたので、一旦外に出て携帯で連絡を取ってみることにした。

携帯を開いてはたと気がついた。

友人達とは久しぶりにあったので、電話番号を誰も知らないのだ。

唯一知っているのは会社員時代の知り合い、雪ちゃんしかいない。

僕は電話帳を呼び出した。

ところが、電話帳には誰ひとり登録されていない。

そうだ・・・思い出した。携帯を新しく買い換えたばかりで、まだデータを移行していなかったのだった。

これでは誰とも連絡が取れないではないか。

僕は途方に暮れた。

いや、まだそんなに遠くには行っていないはずだ。

僕はもう一度駅ビルに戻ってくまなく店内を探し、駅前通りから数百メートル先まで足を伸ばして友人達を探し回った。

道はずっと坂になっている上に広大で、歩いても歩いても進んだ気がしない。

どれくらい探しただろう。くたくただ。夜も更けてきた。人通りも少なくなってきた。

一体彼らは僕が居なくなってどう思ってるのだろうか。

向こうから心配して電話の一つもかけてくれればよいものを・・・。

イライラした気持ちが高まってきた。

・・・・

もういい・・・帰ろう。

すっかり疲れてしまった僕はこのまま黙って帰ろうと駅に向かってとぼとぼ歩き始めた。

駅前ロータリーで信号待ちをしていると、向こうから見覚えのあるシルエットがこちらに向かって歩いてくる。

高校時代の友人、Nだ。

彼はすっかり酔っぱらって千鳥足でこちらに向かってくる。

僕は「おい!N!何処に行ってたんだ!」と怒鳴った。

しかし声は通りすぎる車の騒音にかき消されてしまう。

Nは僕に気がつくと、ばつが悪そうに、「いよう、お前捜しに来たんだよ〜」という。

ウソをついていることはすぐにわかった。彼らは自分を差し置いてみんなで盛り上がっていたのだ。

こんな来たこともない千葉の郊外の駅前にひとり置き去りにして・・・。

僕は怒りがめらめらと沸き上がってきて、携帯を地面にたたきつけ「ふざけるな!」と怒鳴った。

しかしその声も、丁度前を通りすぎた大型ダンプの騒音にかき消されてしまった。
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by waldo_pepper | 2008-05-12 15:29 | 昨夜見た夢
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